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おいしけりゃなんでもいい!

身近にある美味しいものを探したい。おいしけりゃ、なんでもいいんだけれど。

美味しいを感じたシャンパンを記録していく②「ルイ・ニケーズ ルイ・パル・ロール 2008」

僕はシャンパンが好きですがそんなに日々シャンパンを口にできる機会に恵まれてはいません。
世間一般の平均から考えれば、人よりは飲んでいると思いますが、シャンパンファンの方々と比較したら手も足も出ないレベルです。


そんな筆者にとって"美味しいを感じたシャンパン"に出会えることはとても貴重な経験です。
先日は日本に200本程度しか輸入されていない貴重なシャンパンを飲む機会に恵まれました。


それが"ルイ・ニケーズ ルイ・パル・ロール 2008"。


前回ご紹介したフランソワ・スコンデのクラヴィエに勝るとも劣らないここ数か月で非常に美味しいと感じたシャンパンでしたので、久々にシャンパンのご紹介をさせて頂くことにしましょう。

bollet.hatenablog.com

新進気鋭の作り手、ルイ・ニケーズ

ルイニケーズは新進気鋭の作り手であり4代目ルイニケーズとして活躍するロールとその夫であるクレモンによって率いられるシャンパーニュです。
クレモンはシャンパン界の中でも特に評価が高くお値段も高い通好みのジャックセロスで栽培や醸造に携わった経験のある実力派
外からの新しい風を取り入れ、新しいスタイルを確立しつつある作り手でもあり、今非常に注目されているブランドでもあります。


もともとスタンダードのレゼルヴを飲んだことがありましたが、値段帯の割にしっかりとした味と良い意味での粗さのようなものを感じ、大手の作り手にはないフレッシュでエネルギッシュな味わいに好印象を持っていました。


しかしこの手の小さな生産者は味のブレも大きく、逆に言えばブレをいかに抑えられるかも実力の内。
今年になってひさびさにレゼルヴを飲んだ時に、正直「うーん・・・」と思ってしまったんですよね。
なんというか、粗さだけ残ってエネルギッシュな部分がどこかにいってしまった印象を受けていたんです。


そんなこともあり、今回ルイニケーズの限定ボトルに巡り合ったときも正直そこまで乗り気ではなかったのですが、一度好印象を持った作り手の気合の入ったボトルということもあり挑戦することに・・・。


そして結果は大成功だったというワケで、今回ここでご紹介するに至ったというワケです。

ルイ・ニケーズ ルイ・パル・ロール 2008

"ルイ・ニケーズ ルイ・パル・ロール 2008"はオーヴィレ村(ルイニケーズの拠点)特有の石灰質土壌で仕上げたシャルドネを80%、砂利質の畑で育った優れたピノ・ノワールを20&の割合でブレンド。

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実際に飲んでみるとルイニケーズ特有の香味が感じられる。この作り手には個人的にはマスカットのような香りに感じられる香味が他のシャンパンより強く出るんですよね。
おそらくこれがミネラル感なんだろうか、とも思っているんですが、本来シャルドネの比率があがるとミネラル感は強まるはずなんだよなー。これはシャルドネ比率の少ないレゼルヴよりもその風味は穏やかなのが面白いんですよね。


ルイニケーズのスタンダードライン・レゼルヴと比べると熟成感もありリッチなボディで、荒々しさの少ない洗練された味わいが印象的。口当たりもやわらかく、しっかりと味わいが広がっていく。それでいて重すぎない印象でしょうか。僕が好きな傾向の味わいです。

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ボトルネックにはしっかり2008のヴィンテージ表記が。
シャンパンは通常様々な年のワインをブレンドしますが、特別いい出来であれば単一年でボトリングすることも。それだけ自信があると言うことです。



ルイニケーズは日々進化を続ける気鋭の作り手としてメディアやグルメな方々にも注目されているシャンパン。
まだまだ粗削りな部分もあるとは思うんですが、ワンランク上のものを試せたことで今後も注目し続けたい作り手だなと再認識しました。


より美味しく完成度の高いシャンパンを目指して頑張ってほしいですね。

ルイニケーズ、皆さんもぜひ!

残念ながら"ルイ・ニケーズ ルイ・パル・ロール 2008"は国内入荷がかなり少なく、もう在庫は残っていない模様です。
しかしワンランク上のボトルだけにお値段も少しはりますから、興味のある方はぜひリゼルヴからお試し頂ければと思います。

筆者は試したことはありませんが、他にもアマゾン経由で購入できるボトルもあります。

ぜひ特別な日のシャンパンにしてみてくださいね。

信州を代表するお菓子・市田柿のバターサンド(市田柿ミルフィーユ)がとっても美味しい。

フルーツ

長野といえばやたらと縦に長い日本列島中心部辺りを陣取っている県。
日本の都道府県で最多となる8個の県との県境を持ち、長寿県や済みたい県、旅行に行きたい県としても根強い人気を誇る場所ですよね。


自然が豊かで空気も澄んでいるからか、様々な作物が豊富にとれる場所でもあり、北と南では気候も異なるためその種類は多岐にわたります。
そんな中で様々な名産がお土産物やお取り寄せなどで人気を博していますが、今回は最近筆者がハマっている市田柿バターを取り上げることにしましょう。


スイーツ代わりにもお茶請けにもおつまみにもおみやにも。
様々なシーンで活躍する事間違いなしの絶品アイテムですので、ぜひチェックしてみてください。

市田柿とは?

まずはそもそも市田柿とはなんなのか、という話ですよね。
市田柿は長野南部で主に生産されている柿の品種です。
中でも現在の長野県下伊那郡高森町、旧市田村で生産されていたことからこの名で呼ばれています。



基本的には干し柿用の品種で、干し柿としては日本最大の生産量を誇るとされ、長野土産としても上位に名のくるアイテムでもありますね。
特にポリフェノールの含有量が高く、健康食品として注目されることもあるようです。


最近では県外のちょっと気の利いたスーパーなどのドライフルーツやフルーツ売り場に陳列されているのもちょくちょく見るような気がします。
それほど「干し柿といえば市田柿」というイメージが強いのかもしれませんね。

市田柿バターサンド

さて、そんな市田柿の関連商品で一時メディアなどでも取り上げられ話題になったのが今回ご紹介する市田柿バターサンド、またの名を市田柿ミルフィーユです。


もともと干し柿は乳製品との相性が良いと言われており、生産農家さんは以前よりこの組み合わせを楽しんでいたのだとか。
同じ乾燥果物で味にも共通点の多いレーズンで作るレーズンバターなんていうものがあるわけですから、基本的にこの手の食材同士の相性は良いのかもしれません。


そんな話題を耳にして興味がわいた筆者はさっそくお取り寄せしてみたしだいです。
それがコチラ。



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複数のメーカーから発売されているようで、今や市田柿のみに限らず様々な干し柿でバターサンドが作られているようです。
そもそも商品化し始めたのはどこが最初なのかは分かりませんが、いずれにせよこの組み合わせは間違いなようですね。


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裏面を見てみましょう。
「国産バターと自然な甘みをーを持つ干し柿の絶妙なマッチング、お酒のアテにも最適だよ!」と書かれています。
お酒の例でシャンパンを出してくれるあたりに好感が持てます。笑

市田柿バターサンドを食べてる

さぁ、いよいよ実食です。

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スライスして盛り付けてみました。
ベースは和の干し柿ですがバターサンドされることにより洋の要素も加わり、ノリタケのプレートにもよく映えます。


口に含んで食べてみると、まず初めは干し柿のねっとりとした食感が広がり、そのあとからバターの風味とほのかな塩味が追いかけてきます。
これはおいしいですね。とても上品で繊細なスイーツです。


繊細な甘みが紅茶やブランデーなどのアテにとてもよろしいのではないでしょうか?


今回購入したのは燻蒸タイプですが・・・・




燻蒸していないタイプのものや



カルピスバターを使用した高級バージョンも存在しています。


以前に燻蒸していないタイプのものを食べたことがありますが、燻蒸タイプと比べて水分量が多いのか、よりねっとりした食感に濃厚な味わいで個人的には燻蒸したものより美味しかったと記憶しています。
ただし燻蒸していない分保存期間が短いということもあってか、お値段は倍近くになってしまいます。


カルピスバターを用いたものは食べたことがないのですが、間違いなく美味しいでしょうね。

市田柿バター、ぜひお試しあれ

一度食べたら病みつきになること間違いなしの市田柿バター。
ぜひお取り寄せしてお茶やお酒のアテ、食後のデザートやおやつ代わりに利用してみてください。


さまざまなメーカーから発売されていて、各々食感や味のバランスにも多少の差があるようなのでお気に入りのメーカーを探し当てるのも楽しいかもしれませんね。

美味しいチョコレートを感じる、モランのカカオ100%タブレット「チャンチャマイヨ」

チョコレート

クリスマス、バレンタインと一年で最もお菓子が消費される時期を過ぎて、まだホワイトデーを残しているとはいえ徐々に世間的なチョコレート熱は収まりつつある初春の候、皆さんいかがお過ごしでしょうか?


チョコレート好きとしてはイベントなどに振り回されず年中美味しいチョコレートを探求すべし。

ということで今回は以前の記事でも紹介した筆者が今最も注目するショコラトリー「モラン」のとあるタブレットチョコレートをご紹介します。


bollet.hatenablog.com

清涼感溢れる異色のカカオ100%タブレット「チャンチャマイヨ 100%」

今回ご紹介するのはチョコレートファンでも難色を示すことも多いカカオ100%のチョコレート、ショコラトリー・モランのチャンチャマイヨの100%。

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サロンデュショコラにて購入したチャンチャマイヨ100%。すでに開封してから撮影したため若干汚いのはご愛嬌。


ペルーと特別に親交の深いショコラトリー・モランは、同国内だけで8つの地域とカカオ取引の契約をしており、いわゆるシングルオリジンと呼ばれる地域の個性(ワインでいうところのテロワール)を意識したチョコレート作りに精を出しています。


チャンチャマイヨはペルーにある地名で、アルプス山脈の麓に位置しており、コーヒー豆の産地としても知られる場所です。


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通常砂糖や油分などの添加をして成形されるチョコレートを、一切の添加なくカカオマスのみで作られたのがチャンチャマイヨ100%
原材料表記にはカカオ豆のみの記載。まさにカカオそのものの味をダイレクトに感じられ一品です。


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パッケージの裏面には四代目当主となるフランクさんの写真も載ってます


モランでは他にも63%のチャンチャマイヨをスタンダード商品として販売していますが、この37%に砂糖やらなんやらが加えられているわけであり、その部分までも全てカカオで埋め尽くされた素材そのものの味ともいえるこちらの商品。


チョコレートファンとしては興味をそそられずにはいられないというわけでありす。

カカオ100%チョコレート「チャンチャマイヨ 100%」をいざ実食!

さぁ、いよいよ実際に食べてることにしましょう。

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割ってみました。


香りを嗅いでみると素晴らしく華やかでしっかりとした香りが広がります
この時点で素性の良いチョコレートであることが分かります。



口に入れて味わってみます。まずは噛まずに口の中で転がして口内の温度で溶かしてフレーバーを感じます。
とても鮮烈な香りが広がりますね、ちょっとスパイシーでフルーティー


思ったより苦味は強くないですね。その分酸味があとからしっかり追ってきます。
ここは"酸味の魔術師"と言われる同ブランドらしいかな。
酸味も嫌らしくなく、柑橘系フルーツのようなフレーバーのある酸味というんでしょうか。



咀嚼してみます。


驚いたのは、通常カカオ100%チョコレートは余計な油分などの添加もないためザラついたり、口どけに難があるのですが、これはあまり違和感を持ちません。

カカオ自体の持つ油分が多いのか、製法の違いなのか、細かいところは分からないのですが、例えば市販でそのあたりのスーパーに売っている大手のカカオ80~90%のチョコレートと比べても口当たりはかなり違います。


苦みや収斂味もあるものの酸味が強く出てくるので気になりません。
むしろ、例えばコーヒーで酸味のあるものが苦手な人にはきついかもというくらいの酸味があります。
コーヒーの酸味は割と経験ありますが、カカオでここまで酸味を出してくるのはモランくらいしか経験ないですね。

ショコラトリー・モランはやはりすごかった

正直これ単体でずっと食べていたいようなチョコレートかと言われると、答えはです。
多分もうこのタブレットを買うこともないと思います。


でもモランのチョコレートの持つ繊細でフルーツっぽい酸味のルーツを感じ取れた商品でした
あまりはお酒のアテにちょこちょこ食べていきたいと思います。


風味はとびますが、ちゃんと保存していればある程度長いスパンで楽しめるのもタブレットチョコの魅力。
これは毎日ひとかけずつ食べるだけでも満足出来そうです。


皆さんも機会があればぜひショコラトリー・モランのチョコレートを、「チャンチャマイヨ100%」もぜひ一度経験してみて頂ければと思います。

【ハーモニカ横丁から定番の元祖丸メンチ・さとうまで】吉祥寺で食べ歩きをしたのでおすすめのお店を紹介します

飲食雑記

食べ歩きもたまにはいいものですよね。


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先日、少し暖かくなってきたということで、普段はあまり足を向けない吉祥寺へ。
井の頭公園などを散策しながら小腹が減ったので公園のある吉祥寺南口から北口の方へ。


アトレが思いのほか良いショップが充実してるなーと感心しながら北口へ出ると、南口の閑静な感じとは打って変わって雑多な商店街で賑わう異国情緒すらも感じる雰囲気を味わうことが出来ます。このギャップも住みたい街No.1に君臨し続けるための条件なのでしょうか?



筆者は吉祥寺は公園側には昔たまに通っていた飲食店があったりしたので何度も来ていましたが、実は北口は今回が初めて
せっかくですから商店街を中心に散策。お昼代わりに食べ歩きでもしましょうと相成りました。


というワケで今回は、行ったお店の中で特に印象の残った三店をご紹介したいと思います。
なお、複数人で連れ立っていったため写真は思うように撮れず、今回は文字のみでのご紹介となります。ご容赦ください。

元祖丸メンチカツがうまい!「さとう」

吉祥寺近辺の方や食べ歩きグルメ詳しい方には今更過ぎて笑われてしまうであろう吉祥寺北口界隈の代表店が「さとう」。
基本は精肉店でしゃぶしゃぶ用やすき焼き用のお肉を買うことが出来ますが、長蛇の列を成してまで皆さんが買い求めているのはメンチカツ。


元祖丸メンチカツと銘打たれたメンチカツは揚げたててで提供され、肉汁がほとばしる絶品メンチカツ。
当日は15分くらい並びましたが、それでも短い方だと言われました。


夕飯の惣菜として10個くらい買い込んでいく人も多く、全てその場で揚げたてたものが提供されるため時間がかかるのも仕方ないところ。


今回はいくつか他の商品も買って食べてみましたが、、、
なるほど。みなさん例外なくメンチカツばかり買っていくのが分かります。


もちろん他のものも美味しいのですが、一番の違いはメンチカツ以外は揚げたてではないので冷たい点。
メンチカツの溢れんばかりの肉汁攻撃を受けた後だと印象が薄いんですよね。
食べ歩きでメンチカツを食べる際は肉汁にご用心。中途半端にかぶりつくと肉汁が飛び散り悲惨な目にあいます。笑



それにしても近場に住んでいる人はここで自宅用の精肉を買うついでにメンチも変えるわけですから羨ましい。
近所にあったら間違いなく通い詰めてしまいそうです。こういうお店が近所にあったらいいなぁ。


www.shop-satou.com

肉汁満載の「上海 焼き小籠包 吉祥寺店」

続いて訪れたのは「上海 焼き小籠包 吉祥寺店」
駅側の通り沿い、ちょうどアトレ入口の向い側あたりでしょうか。


赤い看板が目を引く、ハーモニカ横丁の入り口に位置するお店。
小龍包は小龍包でも焼き小龍包がウリのお店。


焼き小龍包は4個入りか6個入りを選べるようですが、他にもメニューがいろいろありましたね。
この手の中華系のお店はどうもメニューがわかりづらい節があるような気もしますが(というよりもやたらとメニューが多い?)、
今回は焼き小龍包が目当て。その点では焼き小龍包については分かり易かったのでオーケーかな?


日によってこちらはも行列必死とのことですが、作りおきなので待つこともなし。すぐにありつくことができました。



さて実食。小龍包と言えば猫舌には優しくない食べ物として有名ですが、この日はあまりお客さんも多くなかったのか、作ってから時間が経っていたようで温いを通り越して若干冷めていました。苦笑


まぁ、味は美味しいのでこれはこれで良いでしょう。食べ歩きだし、そんなに高いわけでもないので。
ただ人によっては結構いらっとする人もいるかも。「小龍包は熱くてナンボでしょ!」という方はある程度人が多くて商品が回転していそうな日にチャレンジした方がいいかもしれせん。


味はしっかりした味付けでビールが欲しくなりそうです。夏場とかにきたら間違いなくビールも一緒に頼んじゃうでしょうなー。
今度はもう少し人が出ているときにチャレンジしてみたいです。

www.yaki-syouronpo.com

アツアツのあんこがたまらない「天音」

ハーモニカ横丁の中に入り込んだ路地にある天音。たい焼きをウリとした和菓子のお店です。
こちらではたい焼きは"たい菓子"と呼ばれています。
「たい焼きを求めていったのにメニューにたい焼きがない!」と一瞬戸惑ってしまいましたがちゃんとありました。


オススメは「羽根付きたい菓子」。
羽根のついた薄皮のたい焼きぎっしりと上品な甘みのあんこが。
書いたてなら中はアツアツ。先ほどの小龍包よりも熱くて若干火傷気味に・・・笑


おだんごなど他の商品もどれも美味しく、和菓子好きの筆者としては定期的に通いたくなるお店でした。

吉祥寺は食べ歩きにも適した良い街です

ざっと有名店をはしごしてきましたが、吉祥寺が人気のエリアである理由が分かる気がしますね
東京なのに東京っぽくないというか、商店街なんかは活気のある地方の駅前を思い出す感じもありつつ、お店のクオリティは高いし、少し歩けば井の頭公園があったり閑静な住宅街もあり、中央線沿いですぐに都心にも出れるし、確かにスゴク住みやすそうな街だなと再認識しました


都内でも新宿以西はあまり開拓してこなかったんですが、これを機にもっと新宿以西の魅力を感じたいと思った吉祥寺散策でした。

居酒屋やバーにおけるお酒の注文の仕方には理想の順番があった?

お酒

居酒屋やバー、もっと言えばレストランのような場所でコース料理を愉しむとき、
お酒は主役であったり主賓を引き立たせる脇役であったりしますが、
そのチョイスは多くの場合ゲストに委ねられるもの。


そんな時、なにを頼めばいいのかわからない!


と頭を悩ませたことのある人も多いことでしょう。
人によってそういう作法が煩わしくてお酒の場や社交の場が嫌いになることも…。


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ここでは、お酒の注文の順番について解説したいと思います。
今回は主に洋酒を扱うシーンを例に挙げて説明していきます。


はじめに言っておくと「そんなこと気を遣う必要なく好きに楽しめばいい」というのが極論だと思います。
ただ、ちょっとした方程式を知っておくことで楽しみが増やせる可能性があるのも事実
飲食店に限らず、ものごとを一定以上深く愉しむには必ず能動的に学ぶ瞬間が必要です。


ちょっとしたルールを知識としてストックしておくことで思わぬ発見や楽しみを見出して頂ければと思います。

お酒も料理と同じくコースのように意味のある順番で愉しむ

お酒をたのしむ順番の究極の理想はコレです。


コース料理はフレンチかイタリアンかによっても順番に多少の差異はあるものの、
基本は前菜のような軽いものからメインディッシュのような重いもの、そしてデザートのような甘いものと提供の順番に起承転結があります


レストランの場合は料理に合わせてドリンクを注文したり、お任せでペアリングしてもらえばおのずと正しい順番になっていきますが、
居酒屋やバーのようにはじめから好きに注文できるタイプのお店であってもこの公式は変わりません


つまり、ドリンクの場合であってもまずはじめは軽いもの、そこから少しずつ重くしていくという飲み方がスマートであり
「お酒のことを分かっているな」と店員さんにも感じてもらえる順番ということになります。

お酒の軽い重いとは?

私たちは生まれたころから当然食事をして生きています。
そのため多くの方がなんとなく食事の軽い重いというさじ加減を理解しているのではないでしょうか?


居酒屋で注文する時も自然と枝豆や冷奴のような軽いものから注文し、
そのあとにもつ煮とかからあげ、最後に〆の雑炊を…という風に自由に頼める状況下でも無意識にコース料理のような順番で注文することも多いですし、
はじめにまとめて注文しても気の利くお店なら順番を考えて出してくれます。


しかしお酒の注文はそうはいきません。自分で意識的にお酒を飲む順番を考えないと一緒に食べる料理の味やそのあとに飲む別のお酒の味まで壊したりしかねません。


もちろん本人がよければそれでよいのですが、より美味しく楽しむためにも飲む順番を意識するのは無駄なことではありません。
接待のようなビジネスシーン、勝負デートのときなどでもスマートに理想の順番で注文できればデキる奴と思われる可能性が強くなります


では具体的にお酒の軽い、重いとはどのようなものになるのでしょうか。
まず酒の軽い重いは以下の3つの基準からおおよそ導き出すことが出来ると言えます。

炭酸があるかないか

最もシンプルな基準は炭酸の有無です。

ビール、シャンパン、ハイボールが代表例でしょうか。
カクテルならカンパリソーダジントニックアペリティフ(食前酒)としても扱われるように、
炭酸の入った酒は総じてのど越しも爽やかで軽い傾向にあると言えます。

アルコールが強いか弱いか

アルコールの濃度も指標のひとつです。
いきなり40度あるテキーラをショットで飲むというのは、若気の至りで…というならまだしも、純粋に食事やお酒を愉しむ場ではナンセンス。



このアルコールの濃度という基準は、炭酸の有無とも関係してくる部分もあります。


炭酸入りのお酒は基本的にはアルコールは抑えめ。もしくは割材に炭酸を使うことでアルコール調節できるからです。

強いアルコールは舌を刺激して鈍感にさせます。その反面で胃を活性化させて消化を促す効果もあるため、
濃度の高いお酒は食後に食後主という形で楽しむのが基本です。


まずはビールからスタートするというのはちゃんと理にかなった注文だったわけです。

甘さはどれくらいか

お酒の持つ甘さも判断基準のひとつです。
コースでデザートが〆にくるように、甘めのお酒も最後の方に持ってくるのが基本となります。


フレンチのコース料理やワインバーなどではメインが終わってデザートにさしかかると甘口のワインやリキュールをあわせることも多いですね。
バーでも〆にクリームやチョコレートを使うようなデザート系のカクテルやリキュールをデザート代わりに飲むとステキです。

甘さの種類

甘いと一口にいっても種類があり、例えばデザートっぽい甘さなのか、フルーツのようなすっきりした甘さなのかでも甘さの質は異なります
フルーツを使ったようなさっぱりした甘さのカクテルは食前酒として楽しまれることもありますね。


また、お酒の"甘さ"という概念は一概に糖度で測るだけのものではありません
日本酒の甘口、辛口、ワインの甘口、辛口、ウイスキーの甘口、辛口。
それぞれのお酒に単純な糖度の値では測れないそれぞれの甘い・辛いという指標が存在します。


たとえばワインであれば赤ワインを飲む前に白ワインを飲みます。
これは甘さというより味の重さが赤ワインの方が濃いからです。

ここでは分かりやすく"甘さ"を指標にしていますが、
ここでいう甘さとは"糖度"というよりも"味の濃さ"そのものを指していると考えてください。


この辺りの判断はある程度の経験値やセンスも要求される部分です。
分からなければ素直に「甘いものがいいのですが、食前酒にあったもので甘口のものをお願いします」とか「日本酒で甘口のものをください」というふうに店員さんに投げてしまうのも一つの手段です。

甘いお酒は洋酒が多い?

居酒屋などですと日本酒の辛口甘口などはあれど、純粋に甘いお酒ってあまり聞きませんよね。せいぜい梅酒などの果実酒があるくらいでしょうか?
実はこれにはちゃんとワケがあります。


西洋では基本的に料理にあまり砂糖を使いません。
そのため食事の終わりに甘さを欲するため、お酒で糖分を補うんです。

カクテルでおなじみのリキュールも、西洋ではもともと何かで割るものではなくてそのまま飲むためのデザート酒でした。


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日本では料理の味付けに砂糖やみりんといった甘みを多用しますから最後に甘いお酒を飲む文化や考えが希薄なわけです。


日本人は特に甘いお酒に抵抗のある人が多い傾向にあると言われていますが、
和食の後はともかく、今では日本人でも洋食を食べる機会も多いわけですから、
そんな時はお酒の飲み方も西洋的な飲み方にシフトさせてみると楽しみが広がると思いませんか?

お酒の注文を組み立てる

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では具体的にお酒の注文を組み立ててみましょう。
例えばイタリアンに行ったとします。コース料理が出るほどのフォーマルな感じではなく、アラカルトで何品か頼むお店だとしましょう。

本格的に注文を考える前に、とりあえずドリンクをオーダー

さっそくメニューを見ているとこの時に先に飲み物だけ聞きに来るパターンがあって戸惑う方も多いようです。


この時は悩まずビールでもスパークリングワインでもさっと頼んでしまいましょう。
ワインやビールが苦手ならカンパリソーダとかミモザ(オレンジとスパークリングワインのカクテル)とかもいいかもしれません。
果実酒のソーダ割りとかサングリアのソーダ割りなんかでもオーケーです。


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要はここではあまり甘すぎず軽いものを頼めばいいということです。炭酸が入ってるものを選べば間違いありません。


この時点で頼みたい料理があれば頼んでおいても良いでしょう。
大抵の場合はお通しが出てくるため、まずはそれを肴に乾杯して食事をスタートさせてからゆっくり考えても良いわけです。


バーのようなお酒メインのお店でもここはあまり変わりません。
ただせっかくバーに来たのであればビールを頼むよりはジントニックとか、せめてハイボールのようなお店のこだわりを感じられるものを頼めるとより楽しめるかもしれませんね。

少しずつ重いお酒へシフトする

レストランならここから料理に合わせて徐々に白ワイン→赤ワイン→場合によって甘口ワインや蒸留酒という風に少しずつアルコールの濃度や味の濃さを上げていきます。


もちろんお酒に弱ければ途中を端折ったり、グラスが空いたら今食べているものにあわせるというようなやり方でも良いと思います。
僕はお酒好きですがあまり強くないので、スパークリング飲んだら白ワインは飛ばして、メインで赤ワインだけ飲むというのもよくやります。


バーならジントニックの後はマティーニ(強いカクテル)にしてみるとか、ウイスキーにしてみるとか、少しずつ強いお酒、濃いお酒にシフトしていきます。


バーやワインバーのようにお酒に重点を置いているお店でもレストランでペアリングしてもらうような感じで店員さんに丸投げしてしまうのもアリです。

予算と杯数だけ伝えれば後は店員さんがなんとなくコース仕立てのようにしてお酒を提供してくれるはずです。
自分の思いもよらないお酒が出てきて美味しいと本当に得した気分になれますよ。

お酒の順番は全てのシチュエーションで意識する必要はない

最後にお酒の順番を意識する上での注意点です。


お酒の順番にこだわることは飲食の幅を広げますが、どんなシーンにおいてもこれが正しく通用するとは限りません


例えば学生のアルバイトさんがホールを回してるチェーン店で「この料理に合うお酒を選んで」とガチトーンで話しかけたら引かれるでしょう。
そういうお店はそもそも料理とお酒のペアリングに意識を置いていません。変な話、最初から最後までカルーアミルクで通しても何も思われません。



一緒にいる人にもよります。

飲食に無頓着な人の前で「この料理にはこれがあう」「甘いお酒は最後にするべき」などと言っていると煙たがられます。こういう時は押し付けることはせず、自分は自分で勝手に料理に合わせて相手には好きな物を飲ませた方が無難です。

しかし、こういう人と何かの機会でバーに一緒に来たら「せっかくだからお任せで作ってもらえば?」"そういう飲み方もあるんだよ"くらいのアドバイスをしてあげるのは相手の世界を広げるきっかけになるかもしれません。店員さんにも「お酒やバーを愛している良いお客さんだな」と感じさせることができるでしょう。



ようはTPOを意識しましょうという話です。

お酒の飲み方は人によります。徐々に重くしたくても強いお酒、甘いお酒の飲めない人もいます。
強制するのはよくないですし、場の空気を悪くします。

でも相手がある程度の嗜み方を心得ていたとしたら、自分がその飲み方に自然に乗っかっていけることは好印象に繋がりますし、
そういう嗜みの無い人の前で自然とそういう飲み方をしていたら、もしかしたらカッコイイなーと思ってもらえるかもしれません。


こういう嗜みはあくまで自然に、当たり前のように実践していてはじめて体得したと言えるんじゃなかろうか、と最近常々思います。

お酒をお店で楽しもう!

長くなってしまいましたがお酒をお店で楽しむうえで知っておくといい頼み方のルールをザックリ解説させてもらいました。
あまりこだわりすぎることなく、なんとなくこうやって頼むと良いらしい程度に覚えておくのが一番良いと思います。


「お店で飲むとコスパが悪い」なんて言われてしまう悲しい世の中ですが、
順番までこだわって色々なお酒を料理やおつまみにあわせたり、見たこともないお酒を楽しめるのは外飲みならではの楽しさですよね。


機会があったらぜひとも実践してみてください。

愛聴歴7年の筆者がおすすめするジャズピアニスト・Bill Evansのアルバム

音楽

皆さんはジャズを聴かれるだろうか?
僕は7年ほど前に意図せず聞かされたジャズに興味を持ち、
それ以来色々なジャズを聴いてきた。


なんだか古いものに憧れる傾向がある僕がハマったのは50~60年代くらいのジャズ。
特にBill Evans/ビル・エヴァンスというジャズが好きなら誰でも絶対に知っているジャズピアニストが大好きだ。



基本的にはピアノジャズが好きで、
キースジャレット、チックコリア、オスカーピーターソーン、デュークジョーダン、ジョンルイス、デュークジョーダン
最近で言えばブラドメルドーエンリコピエランヌンツィ、ちょっと毛色は違うがチェザーレピッコなど、
ジャズピアニストとして名の通っているようなミュージシャンはひととおり聴いてきたが、
やはりビル・エヴァンスが自分の中では一番だ。



自分にとっては精神的にも肉体的にも本当に辛かった3~4年前を支えていてくれたのも、
今思えばビル・エヴァンスの音楽であったようにも思う。



そんなワケで今回は趣向を変えて僕が大好きなビル・エヴァンスのおすすめしたい名盤を超主観的な角度から時系列順(録音した年)に掲載していこうと思う。


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ジャズのCDはジャケットもアーティスティックなものが多く、並べるだけで絵になるオシャレアイテムでもある。


僕は一人で自宅で飲むときは必ず音楽をかける。
ジャズの時もあればクラシックも聴くし、ポップスの時もあるが雰囲気を作り出すうえでBGMもまた大きな要素だ。


そのような意味においても、
皆さんにはぜひ良質な空間をも作り出せるビル・エヴァンスの音楽を知ってほしい。



「ジャズはいろいろとウンチクがあって面倒くさそう・・・」という人のためになるべくシンプルにおすすめの理由とかけたいシチュエーションを述べていくだけにしたいと思うが、多分無理だと思う。


ご了承いただきたい。笑


補足になるが僕はジャズマニアではない。
エヴァンスは大好きだし、関連書籍なども読んだことはあるが、
CDのバージョンがどうとか、CDよりレコードがいいとか、そこまで細かいことには興味はない。
割とミーハーなジャズファン程度の認識でご理解頂きたい。

Bill Evans、おおすめの名盤

Explorations/エクスプロレイションズ(1961)

Explorations

Explorations

エヴァンスで最も有名な作品がリバーサイド4部作と呼ばれている「ポートレイトインジャズ」「ワルツフォアデビー」「サンデイアットザビレッジバンガードそしてこの「エクスプロレイションズ」


リバーサイドはいわゆるレーベル。
ジャズミュージシャン、特に当時のミュージシャンはしょっちゅう自分のCDを出すレーベルを変えるのだが、
レーベルによって求められるイメージやプロデューサーなどのスタッフの個性も異なるため、
なんとなく雰囲気もレーベルごとに異なっていることが多いー。


中でもリバーサイド時代はエヴァンスの比較的最初のころのレーベルながら今なお最も優れた演奏をした時代としてほめたたえられている時代。
それはエヴァンス本人が生涯通して最もイキイキとした演奏をしていたことに加え、脇を固めたドラマーやベーシストが非常に優れていたからと言われている。



リバーサイドはこの4枚以外にもアルバムを出しているが、
ドラムのポールモチアン、ベースのスコットラファロという黄金トリオでの演奏はこの4枚のみ。


エヴァンスはこのトリオを非常に気に入っていたが、この後すぐにスコッラファロが事故死するという不幸に直面することとなり、
黄金トリオでの演奏はこの4枚が残るだけとなってしまう。


個人的には4部作の中で特に好んで聞くことの多い一枚。
僕が個人的に大好きな「Beautiful love」という曲を収録しているのも好きな要因のひとつ。


リリカル(内面を表現するような)と言われるエヴァンスの演奏だが、
苦難を強いられながらも、心強いメンバーに支えられやりたい音楽が出来るイキイキとした演奏が魅力的な一枚。

Waltz For Debby/ワルツフォアデビー (1961)

Waltz For Debby

Waltz For Debby

エヴァンスを語る上で、さらにはジャズを語る上で避けて通れない名盤中の名盤。
好きなジャズの名盤は?と言われてコイツを挙げたらミーハーすぎてむしろ笑われるかもというくらい有名。


ジャズに精通していない人でも聞いたことある、知っているという方も多いと思う。


1961年6月にライブハウスの「ヴィレッジ・ヴァンガード」で行われたエヴァンストリオのライブ。中でもエヴァンス本人の特色が強く出ている曲目を選択してまとめて音源化されたのがコチラ。ちなみに対となるのが「サンデイアットザビレッジバンガード」。

Sunday at the Village Vanguard: Keepnews Coll

Sunday at the Village Vanguard: Keepnews Coll


このアルバムに関してはウンチクも多すぎるので、これ以上詳しいことはググってもらうとして、
僕がこの名盤がいいなと思うのはライブの臨場感が伝わってくる点。それも、それは必ずしもエヴァンスにとって良いことではない臨場感。


このアルバムを聴くと途中途中で観客の談笑やカトラリーのぶつかりあう音が聞こえてきて、
時には「ここにいる観客はエヴァンスの演奏をBGMにおしゃべりしたいだけなんだ」とハッキリ感じさせてくれるほどの雑音が混じっている。


そこには歴史的演奏を生で効いていると言う実感など全く感じられない
しかしそれが故にのびのびと自分達のプレイに没頭するエヴァンスの演奏は、
結果的に後世に長く語りつづけられる名盤を生み出すこととなる。


アルバムのストーリー性も感じられ、それまでアルバムを通して聴くということをしなかった僕がアルバムは通して聴くべきだと思い知った一枚でもある。

Undercurrent/アンダーカレント(1961)

UNDERCURRENT

UNDERCURRENT

スコットラファロ、ポールモチアンとの黄金トリオを失い、途方にくれながらも新しい可能性を模索する時期が続く1962年以降。
アンダーカレントはその中でも特にファンの多い一枚だ。


ギタリスト・ジムホールとのデュオ。
ジムホールエヴァンスの関係はこの後もデュオやカルテットで続いていくが、
このアルバムは終始クールで美しいという表現が似合う演奏が続く。


ジャケットが際立つアルバムとしても有名で、
このジャケットのイメージも加わってか全体通してどこか陰影のある雰囲気が、この時期のエヴァンスの内面とリンクしているように感じらるのもおもしろい。

intermodulation.hatenablog.com

アンダーカレントについてはこんなマニアックな記事もあったのでリンクしておく。

Moon Beams/ムーンビームス(1962)

Moon Beams

Moon Beams

全編がバラード集となっているムーンビームス
スコットラファロを失って以来初となるトリオでの録音。


うっとりとする優しさと憂いを同時に感じられるようなアルバムで、
リバーサイド時代に見られたようなキレッキレの印象とはまた違う、
よりリリカルでしっとりとしたエヴァンスの個性が際立つ一枚。


エヴァンスディスコグラフィを追っていると、
アンダーカレント、ムーンビームスの前後であきらかに一段階段を上がったと言うか、ふっきれたという印象をうける。


それほどまでにエヴァンスにとってスコットラファロの存在やその死は大きかったのだろうし、
それでもなお前進んでいこうとするジャズピアニストとしての決意のようなものが感じ取れる時期でもあるのではないだろうか。

The Solo Sessionns, Vol. 1(1963)

Solo Sessions 1

Solo Sessions 1

録音は1963年とアルバムのディスコグラフィーとしては中期前半の作品ですが発売されたのはエヴァンスの死後という作品。
エヴァンスほどのピアニストになると膨大な録音の中から死後になってはじめて表に出るものも少なくなく、
そこにはファンにむけて純粋に音源を公開する意味合いとビジネスとしてより長くエヴァンスという商品を利用しようという意味合いが絡み合って感じられる。


しかしファンとしては新たな作品が発売されるの嬉しいもの。
特にこのSolo Sessionnsはまるでプライベートでピアノを思いつくままに弾いているものを録音したかのような自然で飾り気のない演奏
エヴァンス特有のやわらかい音色が思う存分楽しめる作品に仕上がっているように感じる。


がっつりと聞きこむというよりはそばに寄り添うように、ふとした瞬間にかけていたいアルバムで、
そんな聞き手に必要以上に聞き込ませないラフな部分が発売されるアルバムのクオリティに厳しく目を光らせていたというエヴァンスの死後に発売されたことを感じさせる。

Time Remembered(1963)

Time Remembered

Time Remembered

こちらもエヴァンスの死後に発売されたアルバム。前半はエヴァンスのソロ、後半はライブアルバム「アット・シェリーズ・マン・ホール」と同じ日の別音源を収録した、まさにファム向けのアルバムといったところ。



このアルバムはその構成からわかるように統一感もなく、エヴァンスの作品としては少し例外的な立ち位置といえるだろうか。


特筆すべきは一曲目の「Danny Boy」。10分を超える長枠。スコットラファロを失い失意のままでいたエヴァンスがスタジオで無理やり弾いていた時期の録音と考えられており、その音色は曲の持つもともとの雰囲気と相まってより哀愁漂う演奏だ。


Danny Boyはアイルランド民謡だが、ジャズのソロピアノで演奏されると実に哀愁漂うバラードに変わるので個人的に大好きなナンバーだ。
エヴァンスの演奏ではこのソロ演奏がとくに有名だが、エヴァンス以外だとキースジャレットの演奏が有名だろう。
こちらは残念ながらCD音源化はされていなかったはず。ぜひとも音源化して頂きたいものだ。

Alone/アローン(1968)

Alone

Alone

ビルエヴァンスというピアニストを好きになるきっかけとなったアルバム。
エヴァンスは生涯を通してソロアルバムをいくつか残しているが、こちらはグラミー賞を獲得するなど名実ともにエヴァンスを代表するソロアルバム。


そもそもジャズピアノでソロというのは今でこそミュージシャンの個性を存分に表せる一分野だが、
当時はまだ質の高いソロピアノ奏者も少なく、その意味においてはエヴァンスが、もっと言えばこのアローンというアルバムがジャズにおけるソロピアノの可能性を開いた一枚とも言える。


まさにリリカルというエヴァンスの特徴を前面に打ち出した作品で、
弾むようでいてやさしく包み込むような音色が聞くものを魅了することは間違いない。

クラシックにも精通していたエヴァンスの気品も感じ取れるサロンミュージックのよう。


しっかり聞き込めば聞き込むほど味のあるするめアルバムであると同時に、ヒーリングミュージックとしてBGMに流してもじゅうぶんに機能する素晴らしいアルバム。
個人的にはエヴァンスをこれから聞く人にはワルツフォアデビーなどよりもこちらをおすすめしたい。


I Will Say Goodbye/アイウィルセイグッドバイ(1977)

I Will Say Goodbye

I Will Say Goodbye

Aloneから時代はちょっととんで70年代も末期。
エヴァンスの最期は1980年なので、死の3年前。
エヴァンス後期の代表作と言われる一枚。


晩年のエヴァンスは長い薬漬けの生活などがたたり身体はボロボロ。
この辺りから肝臓のダメージが顕著になり徐々に指も腫れてミスタッチが増えるといわれているがスタジオ録音この一枚にはそんな心配など無用。
確かな完成度が保証されている。


もはや技巧というよりも哲学でピアノをひいているような状態なのか。
この時期の彼の演奏はよく耽美的という言葉で表現されるがその評判通りただただ美しい。



うっとりと、ため息をつきながらついつい聞き入ってしまう一枚。

BGMとしてかけていたのにいつの間にか演奏に取り込まれている。そんな経験をさせてもらった特別なアルバムだ。

You Must Believe in Spring/ユーマストビリーブインスプリング(1977)

エヴァンス後期の代表作②
人によって好みは分かれるが、僕はどちらかというエヴァンスは後期の方が好き
特にI Will Say Goodbyeとこのアルバムは自分の中ではリバーサイド4部作をも超越した究極のリリシズムを感じる。


もはや悟りを開いているかのようにも思えるこの時期の作品群は、
晩年不幸を立て続けに経験したエヴァンスの苦悩、絶望といったネガティヴな側面と、
それでも表現者でいようとしてピアノに向かう希望や祈りのようなものが同居しているように感じられる。


一言で表すのであれば静謐な演奏。それは I Will Say GoodbyeからYou Must Believe in Springに至るまでの短い時期により強くなっているようにさえ思える。


妻、兄と最愛の人を立て続けに失い、己の体調にも異変を感じていた時期。
自身の死さえもどこかで覚悟していたのだろうか。

The Paris Concert: Edition One/パリコンサート(1979)

THE PARIS CONCERT 1

THE PARIS CONCERT 1

死のわずか一年前。もうそこまで迫っている死神の手を振りほどくかのように渾身の演奏をするエヴァンスが垣間見れる一枚。
この時期のエヴァンスの演奏はもうなにかを振り切っているようにも感じる。
当時指はパンパンに腫れ、ミスタッチの連続とも言われていた状況ながら、むしろ後期の作品群の中では最もはっちゃけたエヴァンスが見て取れる


ベースはマークジョンソン、ドラムはジョーラバーベラ
どちらもまだまだ若手のミュージシャンで組んだこのトリオがエヴァンスにとって生涯最後のトリオとなる。
二人の才能を信じ、時には煽るかのように演奏をするエヴァンスはきっとこのコンサートを楽しんでいたのだろうと感じられる。


僕にとってこのアルバムのBeautiful Loveは特別だ。今の自分の在り方を決定する瞬間に聴いていた曲でもある。


ジャズファンの中での地位はなんともいえないポジションになるのだろうが、
それでも圧倒的なパワーを持った一枚として、
そして、偉大なミュージシャンが死の直前に行った演奏としてぜひジャズなんて聞かないよって人にも聴いてもらいたいアルバム
だ。


下世話な言い方たが、あえて好きなCDとしてこの一枚を推せばなんとなく通っぽく聞こえるかもしれない。苦笑


エヴァンスを聴け!

とにもかくにもぜひ聴いてほしいエヴァンスのピアノ。


もしお時間のある方は、彼の紡ぎだす音楽を時系列順に聞いていってみてほしい。
エヴァンスというピアニストの魅力の理解を深めるとと同時に、
音楽という表現方法の持つ多様な可能性に改めて気づかされるはずだ。

続・ いよいよ飲食店全面禁煙か?受動喫煙対策法案、例外はどうなる?

雑記

細かい調整に入りつつつある受動喫煙対策法案。
例外についての検討が進む中で、
世論の意見は大きく分かれているようだ。


ノンスモーカーである筆者だが、
個人的には受動喫煙に関してはそこまでの抵抗はなく
もちろん苦しんでいる人がいるのは事実なのだから線引きをしっかりするのは大切だと思うが、
なんでもかんでもアウト!としてしまうのはいささか寂しいなという気持ち。



そのため受動喫煙対策法案の動きにはついつい目が行ってしまう。

受動喫煙対策法案とは?

つまるところ飲食店など不特定多数の人が出入りする場所での喫煙を原則禁止、
ないしは喫煙スペースを設けることを義務づける法案



世界でも特に受動喫煙に対する対策があまいとされている日本だけに、
単に受動喫煙が良いか悪いかという意味合いを通り越して、
2020年のオリンピックに向けて世界的な印象を高めるための政策でもある。


bollet.hatenablog.com

受動喫煙法案、通ると何がこまる?

ノンスモーカーが大半を占めるこの時代。
新成人でもたばこに手を染める人はレアケースになっている中で、
そもそも受動喫煙対策法案が可決されることになぜこんなに調整が必要なのか疑問に思う方もいるかもしれない。


たぶん僕も飲食店によくいくタイプの人間でなければ気にも留めなかったであろう。


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この法案に反対しているのは大概が飲食店関係者だ。


飲食店は一部地域を除けば現在たばこを規制するものはなく、
禁煙店や喫煙スペースを設けるお店が増えてはきたが、
喫煙できる空間としてお店を利用する人も多く、むしろ今後喫煙者の肩身が狭くなればなるほど、
飲食店というある意味喫煙を公的に許されたスペースの需要が高まると言うことさえ考えられていた。



そこにきてのこの法案。
個人店レベルのお店では改装費も出せないケースも多く
たばこを吸えないなら来ない、使う頻度が減るといったことに対する懸念が出てきているわけだ。


diamond.jp


しかし世界的には飲食店の禁煙が経済効果に悪影響を及ぼすと言う根拠はないとされており、
健康面まで考慮に入れれば飲食店での禁煙施策はプラスにしかならないという意見もある。



一方でこの考えはあくまで経済レベルで見た場合の考えでもある。
たとえばたばこをウリにしているシガーバー、商店街にあるような地域の人の寄合のようなお店、
個人経営のスナックや居酒屋で喫煙者が大半を占めているようなお店
に、
必ずしも影響がないとは言い切れないし、そのようなお店の場合は大手以上にダイレクトに経営へのダメージを与えかねない懸念もある。



また最近爆発的に増加しているアイコスのようなニュータイプのたばこをどのように扱うのかも難しい問題だ。

例外措置をとる方向へ

前回記事に書いた時点で、
小規模な飲食店は例外とするというような案が盛り込まれていたが、
今回これに加えてシガーバーのようなタバコをメイン商材とするお店に関しても例外とする方針になったようだ。


www.fnn-news.com

葉巻好きで知られる麻生副総理兼財務相の皮肉の利いた?一言で笑い(失笑?)がおきる国会のヒトコマもおもしろい。


果たしてどこからをシガーバーと定義するのか、特別な経営許可権のようなものを発生させるのかはまだ分からないが、
今後も動向が注目される受動喫煙対策法案である。

喫煙をめぐる動きに注目

喫煙という一文化に対して、


しかし間違いなく身体へ悪影響を与える文化に対して、


そして今までは社会ぐるみで容認・醸成してきたこの文化に対して、


僕らが選ぶべき妥協策はどこにあるのか、もしくは完全に抹消していく選択をするのか、
今後ますます喫煙に対する問題は注目される事柄となっていきそうな予感である。