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おいしけりゃなんでもいい!

身近にある美味しいものを探したい。おいしけりゃ、なんでもいいんだけれど。

居酒屋やバーにおけるお酒の注文の仕方には理想の順番があった?

居酒屋やバー、もっと言えばレストランのような場所でコース料理を愉しむとき、
お酒は主役であったり主賓を引き立たせる脇役であったりしますが、
そのチョイスは多くの場合ゲストに委ねられるもの。


そんな時、なにを頼めばいいのかわからない!


と頭を悩ませたことのある人も多いことでしょう。
人によってそういう作法が煩わしくてお酒の場や社交の場が嫌いになることも…。


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ここでは、お酒の注文の順番について解説したいと思います。
今回は主に洋酒を扱うシーンを例に挙げて説明していきます。


はじめに言っておくと「そんなこと気を遣う必要なく好きに楽しめばいい」というのが極論だと思います。
ただ、ちょっとした方程式を知っておくことで楽しみが増やせる可能性があるのも事実
飲食店に限らず、ものごとを一定以上深く愉しむには必ず能動的に学ぶ瞬間が必要です。


ちょっとしたルールを知識としてストックしておくことで思わぬ発見や楽しみを見出して頂ければと思います。

お酒も料理と同じくコースのように意味のある順番で愉しむ

お酒をたのしむ順番の究極の理想はコレです。


コース料理はフレンチかイタリアンかによっても順番に多少の差異はあるものの、
基本は前菜のような軽いものからメインディッシュのような重いもの、そしてデザートのような甘いものと提供の順番に起承転結があります


レストランの場合は料理に合わせてドリンクを注文したり、お任せでペアリングしてもらえばおのずと正しい順番になっていきますが、
居酒屋やバーのようにはじめから好きに注文できるタイプのお店であってもこの公式は変わりません


つまり、ドリンクの場合であってもまずはじめは軽いもの、そこから少しずつ重くしていくという飲み方がスマートであり
「お酒のことを分かっているな」と店員さんにも感じてもらえる順番ということになります。

お酒の軽い重いとは?

私たちは生まれたころから当然食事をして生きています。
そのため多くの方がなんとなく食事の軽い重いというさじ加減を理解しているのではないでしょうか?


居酒屋で注文する時も自然と枝豆や冷奴のような軽いものから注文し、
そのあとにもつ煮とかからあげ、最後に〆の雑炊を…という風に自由に頼める状況下でも無意識にコース料理のような順番で注文することも多いですし、
はじめにまとめて注文しても気の利くお店なら順番を考えて出してくれます。


しかしお酒の注文はそうはいきません。自分で意識的にお酒を飲む順番を考えないと一緒に食べる料理の味やそのあとに飲む別のお酒の味まで壊したりしかねません。


もちろん本人がよければそれでよいのですが、より美味しく楽しむためにも飲む順番を意識するのは無駄なことではありません。
接待のようなビジネスシーン、勝負デートのときなどでもスマートに理想の順番で注文できればデキる奴と思われる可能性が強くなります


では具体的にお酒の軽い、重いとはどのようなものになるのでしょうか。
まず酒の軽い重いは以下の3つの基準からおおよそ導き出すことが出来ると言えます。

炭酸があるかないか

最もシンプルな基準は炭酸の有無です。

ビール、シャンパン、ハイボールが代表例でしょうか。
カクテルならカンパリソーダジントニックアペリティフ(食前酒)としても扱われるように、
炭酸の入った酒は総じてのど越しも爽やかで軽い傾向にあると言えます。

アルコールが強いか弱いか

アルコールの濃度も指標のひとつです。
いきなり40度あるテキーラをショットで飲むというのは、若気の至りで…というならまだしも、純粋に食事やお酒を愉しむ場ではナンセンス。



このアルコールの濃度という基準は、炭酸の有無とも関係してくる部分もあります。


炭酸入りのお酒は基本的にはアルコールは抑えめ。もしくは割材に炭酸を使うことでアルコール調節できるからです。

強いアルコールは舌を刺激して鈍感にさせます。その反面で胃を活性化させて消化を促す効果もあるため、
濃度の高いお酒は食後に食後主という形で楽しむのが基本です。


まずはビールからスタートするというのはちゃんと理にかなった注文だったわけです。

甘さはどれくらいか

お酒の持つ甘さも判断基準のひとつです。
コースでデザートが〆にくるように、甘めのお酒も最後の方に持ってくるのが基本となります。


フレンチのコース料理やワインバーなどではメインが終わってデザートにさしかかると甘口のワインやリキュールをあわせることも多いですね。
バーでも〆にクリームやチョコレートを使うようなデザート系のカクテルやリキュールをデザート代わりに飲むとステキです。

甘さの種類

甘いと一口にいっても種類があり、例えばデザートっぽい甘さなのか、フルーツのようなすっきりした甘さなのかでも甘さの質は異なります
フルーツを使ったようなさっぱりした甘さのカクテルは食前酒として楽しまれることもありますね。


また、お酒の"甘さ"という概念は一概に糖度で測るだけのものではありません
日本酒の甘口、辛口、ワインの甘口、辛口、ウイスキーの甘口、辛口。
それぞれのお酒に単純な糖度の値では測れないそれぞれの甘い・辛いという指標が存在します。


たとえばワインであれば赤ワインを飲む前に白ワインを飲みます。
これは甘さというより味の重さが赤ワインの方が濃いからです。

ここでは分かりやすく"甘さ"を指標にしていますが、
ここでいう甘さとは"糖度"というよりも"味の濃さ"そのものを指していると考えてください。


この辺りの判断はある程度の経験値やセンスも要求される部分です。
分からなければ素直に「甘いものがいいのですが、食前酒にあったもので甘口のものをお願いします」とか「日本酒で甘口のものをください」というふうに店員さんに投げてしまうのも一つの手段です。

甘いお酒は洋酒が多い?

居酒屋などですと日本酒の辛口甘口などはあれど、純粋に甘いお酒ってあまり聞きませんよね。せいぜい梅酒などの果実酒があるくらいでしょうか?
実はこれにはちゃんとワケがあります。


西洋では基本的に料理にあまり砂糖を使いません。
そのため食事の終わりに甘さを欲するため、お酒で糖分を補うんです。

カクテルでおなじみのリキュールも、西洋ではもともと何かで割るものではなくてそのまま飲むためのデザート酒でした。


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日本では料理の味付けに砂糖やみりんといった甘みを多用しますから最後に甘いお酒を飲む文化や考えが希薄なわけです。


日本人は特に甘いお酒に抵抗のある人が多い傾向にあると言われていますが、
和食の後はともかく、今では日本人でも洋食を食べる機会も多いわけですから、
そんな時はお酒の飲み方も西洋的な飲み方にシフトさせてみると楽しみが広がると思いませんか?

お酒の注文を組み立てる

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では具体的にお酒の注文を組み立ててみましょう。
例えばイタリアンに行ったとします。コース料理が出るほどのフォーマルな感じではなく、アラカルトで何品か頼むお店だとしましょう。

本格的に注文を考える前に、とりあえずドリンクをオーダー

さっそくメニューを見ているとこの時に先に飲み物だけ聞きに来るパターンがあって戸惑う方も多いようです。


この時は悩まずビールでもスパークリングワインでもさっと頼んでしまいましょう。
ワインやビールが苦手ならカンパリソーダとかミモザ(オレンジとスパークリングワインのカクテル)とかもいいかもしれません。
果実酒のソーダ割りとかサングリアのソーダ割りなんかでもオーケーです。


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要はここではあまり甘すぎず軽いものを頼めばいいということです。炭酸が入ってるものを選べば間違いありません。


この時点で頼みたい料理があれば頼んでおいても良いでしょう。
大抵の場合はお通しが出てくるため、まずはそれを肴に乾杯して食事をスタートさせてからゆっくり考えても良いわけです。


バーのようなお酒メインのお店でもここはあまり変わりません。
ただせっかくバーに来たのであればビールを頼むよりはジントニックとか、せめてハイボールのようなお店のこだわりを感じられるものを頼めるとより楽しめるかもしれませんね。

少しずつ重いお酒へシフトする

レストランならここから料理に合わせて徐々に白ワイン→赤ワイン→場合によって甘口ワインや蒸留酒という風に少しずつアルコールの濃度や味の濃さを上げていきます。


もちろんお酒に弱ければ途中を端折ったり、グラスが空いたら今食べているものにあわせるというようなやり方でも良いと思います。
僕はお酒好きですがあまり強くないので、スパークリング飲んだら白ワインは飛ばして、メインで赤ワインだけ飲むというのもよくやります。


バーならジントニックの後はマティーニ(強いカクテル)にしてみるとか、ウイスキーにしてみるとか、少しずつ強いお酒、濃いお酒にシフトしていきます。


バーやワインバーのようにお酒に重点を置いているお店でもレストランでペアリングしてもらうような感じで店員さんに丸投げしてしまうのもアリです。

予算と杯数だけ伝えれば後は店員さんがなんとなくコース仕立てのようにしてお酒を提供してくれるはずです。
自分の思いもよらないお酒が出てきて美味しいと本当に得した気分になれますよ。

お酒の順番は全てのシチュエーションで意識する必要はない

最後にお酒の順番を意識する上での注意点です。


お酒の順番にこだわることは飲食の幅を広げますが、どんなシーンにおいてもこれが正しく通用するとは限りません


例えば学生のアルバイトさんがホールを回してるチェーン店で「この料理に合うお酒を選んで」とガチトーンで話しかけたら引かれるでしょう。
そういうお店はそもそも料理とお酒のペアリングに意識を置いていません。変な話、最初から最後までカルーアミルクで通しても何も思われません。



一緒にいる人にもよります。

飲食に無頓着な人の前で「この料理にはこれがあう」「甘いお酒は最後にするべき」などと言っていると煙たがられます。こういう時は押し付けることはせず、自分は自分で勝手に料理に合わせて相手には好きな物を飲ませた方が無難です。

しかし、こういう人と何かの機会でバーに一緒に来たら「せっかくだからお任せで作ってもらえば?」"そういう飲み方もあるんだよ"くらいのアドバイスをしてあげるのは相手の世界を広げるきっかけになるかもしれません。店員さんにも「お酒やバーを愛している良いお客さんだな」と感じさせることができるでしょう。



ようはTPOを意識しましょうという話です。

お酒の飲み方は人によります。徐々に重くしたくても強いお酒、甘いお酒の飲めない人もいます。
強制するのはよくないですし、場の空気を悪くします。

でも相手がある程度の嗜み方を心得ていたとしたら、自分がその飲み方に自然に乗っかっていけることは好印象に繋がりますし、
そういう嗜みの無い人の前で自然とそういう飲み方をしていたら、もしかしたらカッコイイなーと思ってもらえるかもしれません。


こういう嗜みはあくまで自然に、当たり前のように実践していてはじめて体得したと言えるんじゃなかろうか、と最近常々思います。

お酒をお店で楽しもう!

長くなってしまいましたがお酒をお店で楽しむうえで知っておくといい頼み方のルールをザックリ解説させてもらいました。
あまりこだわりすぎることなく、なんとなくこうやって頼むと良いらしい程度に覚えておくのが一番良いと思います。


「お店で飲むとコスパが悪い」なんて言われてしまう悲しい世の中ですが、
順番までこだわって色々なお酒を料理やおつまみにあわせたり、見たこともないお酒を楽しめるのは外飲みならではの楽しさですよね。


機会があったらぜひとも実践してみてください。