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【飲み方や賞味期限は?】甘いだけにみえて実は深い歴史を持つお酒・リキュールの楽しみ方

先日オススメのリキュールをひたすら書き出していく記事を書きました。

bollet.hatenablog.com

ここに載せているリキュールはどれも美味しくてリキュールの概念を覆すものばかりなのですが、そうはいっても「リキュールって・・・」という感情を払拭できない人も多いでしょう。


というワケで今回はリキュールを下に見てしまうアナタにリキュールの魅力をお伝えしたいと思います。
筆者の想うリキュールの素晴らしさを共有してもらうことでリキュールというお酒について理解を深めてもらえればと思います。

歴史あるお酒・リキュール

リキュールの定義

そもそもリキュールとはどんなお酒なのでしょうか?


お酒の分類は各国の酒税法によって定められているため、この国ではリキュールにあたるけど他の国ではリキュールに分類されない・・・というような誤差も多少はあるのですが、基本的にはスピリッツ(蒸留酒)にハーブや果実のエキス、これに糖分や場合によっては着色料、保存料などを加えたお酒のことを指します。


日本にいては酒類と糖類その他の物品(酒類を含む)を原料とした酒類でエキス分が2度以上のもの(清酒、合成焼酎、しょうちゅう、みりん、ビール、果実酒類ウイスキー類、発泡酒、粉末酒を除く。)」と定義されており、いわゆるチューハイなどもリキュールに分類されます。


色々細かい規定などは異なるものの、大枠は皆さんがなんとなく把握している通り甘くて色んな味のあるお酒と捉えておいて間違いはないでしょう。(中にはほぼ甘さを感じないものもあります。)


なおリキュールの多くは20~40%程度のアルコールを有しており、一概に弱いお酒と捉えるのは間違いです(中には40%を超えるマニアックなリキュールも多数存在します)。

そもそもリキュールとはなんのためのお酒?

今のご時世でリキュールというとお酒をまともに飲めない人がジュース代わりに割って飲むものという印象があるかもしれません。
しかしそもそものリキュールの役割は薬用的な意味合いを含んだものでした。


あまり詳しく説明するとキリがないので大ざっぱに行きますが、リキュールの元祖は古代ギリシャにおいてワインに薬草をつけこんだものとされており、その後蒸留技術の発達とともに蒸留酒に薬草のエキスを含ませた薬酒が生まれ始めます。


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ここから見ても分かるように当時のリキュールはむしろ薬としての意味合いを多く含んでいたことが推察されます(今でいう養命酒ですね)。


その後、イタリア・フランス・オランダなどで薬草に限らず香辛料や果実を用いたリキュールが生み出されるようになり、見た目や飲みやすさを意識された嗜好品としてのリキュールが生まれます。



当時のリキュールはどちらかというとデザート的な意味合いを持つお酒だったと考えられます。フレンチやイタリアンでは食後酒としてリキュールを舐める文化がありますが、この当時から20世紀前後まではまだカクテルという概念もほぼ存在しませんので、リキュールはあくまで単体で楽しむためのお酒であったのでしょう。


20世紀に入ってカクテルブームが起こるのと並行してリキュールはより世界的な知名度を持つお酒として認知されていくことになりますが、それと同時にカクテルのためのお酒としてリキュールの地位や飲み方は変化していくこととなるわけです。

多様な飲み方をされていたリキュール

今でこそカクテルのためのものとして認知されているリキュールですが、本来はその多様性のある愉しみ方が魅力的なお酒です。


確か「フレンチコネクション」という作品内で主人公が食事の後にドランブイ(ウイスキーベースの薬草リキュール)を煽るシーンがあります(うろ覚えですがリキュールの入ったワゴンをウェイターに持ってこさせるシーンがあったはず・・・)





これを見た時に、多分リキュールは本来このように楽しまれてきたものだったんだなぁ、と感じたのを覚えています。



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リキュールをそのまま飲む文化はヨーロッパでも失われつつある、というような話を聞いたことがありますが、一方で以前記事内で紹介したようなそのまま飲んでおいしいようなリキュールを精力的に作るブランドも存在しており、むしろリキュールの楽しみ方はより多様化していると思うんです。


ワインや日本酒、ウイスキーにウンチクを垂れる人がリキュールを甘くてナンパな酒だとバカにしているのを見ると(それなのに、例えばウイスキーのつまみにはチョコが合うとか言ってるのをみると)勿体ないなぁと感じてしまいますね・・・。


甘いものから苦いもの、アルコールの強いものまで多種多様なリキュール

リキュールと一口にくくってもその種類は本当に多種多様。ここで書き出すのなんて到底不可能なくらいです。


それでもざっくり分けるとするならばリキュールは以下の四つに分類出来るのではないでしょうか?
筆者はざっくりそんな感じで把握しています。まぁ、それぞれの分野でも味の幅はさらに広いんですけどね。

果実系

最も分かりやすい分野。
カシスリキュールとかオレンジのリキュールとかですね。

カクテルベースの鉄板、オレンジリキュールのコアントロー
一本持っておくとカクテル作りがはかどるはかどる!


ソーダやミルク割、アイスにかけてもよろしのカシスリキュール。

種子系

種子系というと?ですが、カカオとかコーヒーとか豆や種のエッセンスから作られるタイプのリキュールです。

サントリー カルーア コーヒーリキュール 700ml

サントリー カルーア コーヒーリキュール 700ml

コーヒーリキュールの代表格・カルーア

お酒少し詳しい人には知られているアマレット。杏仁豆腐のようなお味が特徴的。
実は杏子の種子のエキスから作られます。

薬草系

リキュールはもともと薬用として用いられていた歴史もあり、本来のリキュールの形・原型とも言える分野。
国によって恐ろしいほど種類があるのでとてもとても書き出せません。

代表格としてフランスの修道院で作られる伝統的なリキュール・シャルトリューズ

個人的には大好きなイタリアの薬草酒・フェルネットブランカ
めちゃくちゃ苦いけどハマる人はハマります。

その他

上記に分類されないタイプのリキュール。

卵のリキュール・アドヴォカート。
こちらはそんなに寿命の短くないリキュールの代表格。
冷蔵保存推奨。

白ワインベースに生姜のエキスを加えた生姜リキュール。


強いて挙げれば果実系は比較的飲みやすく、果実系は甘さ的にもエキス的にも濃口のものが多い印象、薬草系はバリエーションがとにかく多いですが全体的に癖もあるものが多くって感じでしょうかね。


糖分のおかげで賞味期限はあってないようなもの

リキュールの魅力のひとつとして管理が非常に容易ということが挙げられます。
基本的には質の良いものも悪い物もドバドバ糖分を入れて作られていることに変わりはないので、そう簡単にダメになることはありません。アルコールもそれなりにありますしね。


筆者は100年くらい前のリキュールも飲んだことがありますけど、飲めないどころかエキス分がものすごく強くて美味しかったと記憶しています。もちろん開けてから100年経ってるわけではないのですけれど・・・・。



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でも開けてからでも2~3年なら気にしなくて良いと思います。カシスとか果物系のリキュールで保存料とも少ない奴は気を付けた方がいいですけどね。


ワインとかだと開けてから飲みきるまでにそこまでの猶予はないですし、それを考えるとリキュールの保存性はとても優れていると思います。
飲みたいときに少しだけ、寝酒でも食後のデザート代わりでも・・・という感じでしょうか?

飲み方無限大!堅苦しさがないのも魅力

リキュールと聞くとカクテルベースのように思われがちですが、甘いのに抵抗が無ければロックやストレートでも美味しく飲めたりするんです。
もちろん気軽にソーダで割ってもいいし、カクテルに使ってもいい。だからこそお酒の中でもっとも汎用性の高い分野だと筆者は思っています。


なのに軽視されている。


これがとても悲しいのですよね。


もちろんリキュールをアホみたいに飲んだら糖尿病まっしぐらかと思いますが、食後のデザート代わりに、〆の一杯に・・・延々とビールばかり飲むのではなく、リキュールのようなお酒も楽しめると酒飲みとしての幅も広がるってもんじゃないかと。


これを読んだ皆さんは少なくともリキュールに興味があるからこんな長文に付き合っていただいてると思うので、ぜひこれを機会にお気に入りのリキュール探しをしてみてほしいですね。


新たな世界が広がるハズですよ!