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ジャズピアニスト・Bill Evans(ビルエヴァンス)のおすすめ名盤アルバム【愛聴歴10年を超えるファンが語る】

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皆さんはジャズという音楽に触れる機会はあるだろうか?


おそらくこの記事を読んでくださっている以上、多少なりともジャズに興味があるということだろう。


筆者は10年ほど前に意図せず聞かされたジャズに興味を持ち、それ以来色々なジャズを聴いてきた。


特にBill Evans/ビル・エヴァンスというジャズが好きなら誰でも絶対に知っているジャズピアニストが大好きだ。


ジャズ好きで「ビルエヴァンスが好き」なんていうのはある意味ミーハーな発言かもしれないが、多くのミュージシャンの演奏を聞いてきてもずっと聞き続けているアーティストはそう多くはないものだ。


そこで今回はビル・エヴァンスのおすすめしたい名盤を超主観的な角度から時系列順(録音した年)に掲載していこうと思う。


皆さんにはぜひ良質な音楽を奏でるビル・エヴァンスの音楽を知ってほしい。



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あえてビルエヴァンスをおすすめする理由

ビルエヴァンスはジャズミュージシャンのなかでもそれはもう知名度が高い人物のひとりだろう。


ジョンコルトレーンやマイルスディヴィスのようににジャズを聞きかじった人はもちろん、さほど興味のない人でもなんとなく名前を聞いたことがあるジャズミュージシャンと並ぶといって過言ではない。


例えるなら「ハリウッド俳優のレオナルドディカプリオを知っている」というのと同じような感じだろう。


だからこそビルエヴァンスを知っていることはジャズ好きの証にならないし、ある程度ジャズを聴き込んだ人はあえてエヴァンスを外してジャズを楽しんだり勧めたりする人も多い。


けれどビルエヴァンスはジャズに興味を持った人からただ単に上質な音楽に触れたい人、癒される曲を探している人にもすすめられる極上のアーティストだ。


僕は10年以上ジャズを聴いているが、ジャズを好きになるきっかけになったのはエヴァンスだし、いまなお一番愛してやまないジャズミュージシャンはエヴァンスで、なんだかんだ一番聞いているのもエヴァンスだと思う。


それだけこのピアニストの奏でる曲は多くの人の心に普遍的に染みいるものであり、少しでも音楽というものを愛する心があるのなら知っておきたいミュージシャンだと断言できるのだ。

ビルエヴァンスのおすすめ名盤を紹介

ビルエヴァンスは非常に多くの作品を残していて、そのどれもが非常に高い評価を獲得している。


なかでも特に評価が高いものはジャズの歴史のなかでも語り継がれるような名盤となっていて、いまごろ「エヴァンスのおすすめ名盤なんて紹介できない」と考えるファンも多いことだろう。


このピアニストの魅力は叙情的で優しく繊細な演奏にある。


比較的ガツガツした演奏が多いジャズのなかで、ある種ヒーリング的な要素を持った演奏を好んでするのがエヴァンスの特徴だ。だからこそその音楽性は多くの人にわかりやすく伝わるのかもしれない。


しかしその裏には確かな技術とあくなき音楽への探求心を感じられる。


またハツラツとしていて自分や聞く人さえも試すかのような演奏が多い若い時の演奏に対し、さまざまな不幸を経験して精神的にも不安定
だった晩年の演奏は神秘的で消え入るような儚さがあった。


ただ「聞きやすい」だけに留まらないのがエヴァンスというジャズミュージシャンの持つ力なのだろう。


ここでは筆者がそんなエヴァンスらしさを気軽に堪能できるという観点から、僭越ながらおすすめの名盤を選ばせて頂いている。

Bill Evansおおすめの名盤<1>「Explorations」(1961)

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Explorations


エヴァンスで最も有名な作品がリバーサイド4部作と呼ばれている「ポートレイトインジャズ」「ワルツフォアデビー」「サンデイアットザビレッジバンガード」そしてこの「エクスプロレイションズ」



リバーサイドはいわゆるレーベル。


ジャズミュージシャン、特にエヴァンスの時代はしょっちゅう自分のCDを出すレーベルを変えるのだが、レーベルによって求められるものも異なるためなんとなく雰囲気もレーベルごとに統一されていることが多い。


中でもリバーサイド時代はエヴァンスの比較的初期の時代に所属したレーベルながら、今なお最も優れた演奏をした時代としてほめたたえられている時代だ。


それはエヴァンス本人が生涯通して最もイキイキとした演奏をしていたことに加え、脇を固めたドラマーやベーシストが非常に優れていたからと言われている。



リバーサイド時代はこの4枚以外にもアルバムを出しているが、ドラムのポールモチアン、ベースのスコットラファロという黄金トリオでの演奏はこの4枚のみ。


エヴァンスはこのトリオを非常に気に入っていたが、この後すぐにスコッラファロが事故死するという不幸に直面することとなり黄金トリオでの演奏はこの4枚が残るだけとなってしまう。


個人的には4部作の中で特に好んで聞くことの多い一枚。個人的に大好きな「Beautiful love」という曲を収録しているのも好きな要因のひとつ。


リリカル(内面を表現するような)と言われるエヴァンスの演奏だが、まだまだ売れっ子とは言えず苦難を強いられながらも心強いメンバーに支えられやりたい音楽が出来るイキイキとした演奏が魅力的な一枚となっている。


Bill Evansおおすめの名盤<2>「Waltz For Debby」 (1961)

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Waltz For Debby


エヴァンスを語る上で、さらにはジャズを語る上で避けて通れない名盤中の名盤。


好きなジャズの名盤は?と言われてこのアルバムを挙げたらミーハーすぎてむしろ笑われるかもというくらい有名だ。


ジャズに精通していない人でも聞いたことある、知っているという方も多いだろう。ふらりと訪れたカフェでもしょっちゅう聞く機会がある。


「Waltz For Debby」は1961年6月にライブハウスの「ヴィレッジ・ヴァンガード」で行われたエヴァンストリオのライブの録音のなかでエヴァンス本人の特色が強く出ている曲目を選択してまとめて音源化されたアルバムになっている。


ちなみに対となるのが「サンデイアットザビレッジバンガード」。こちらは同ライブより「Waltz For Debby」に収録されなかった曲で構成されているのでぜひセットで聞いてみて欲しい。



このアルバムに関してはウンチクも多すぎるのでこれ以上詳しいことはググってもらうとして、筆者がこの名盤がいいなと思うのはライブの臨場感が伝わってくる点。それも、それは必ずしもエヴァンスにとって歓迎すべきことではない臨場感だ。


このアルバムをよく聴くと途中途中で観客の談笑やカトラリーのぶつかりあう音が聞こえてきて、時には「ここにいる観客はエヴァンスの演奏をBGMにおしゃべりしたいだけなんだ」と感じさせてくれるほどの雑音が混じっている。


そこには歴史的演奏を生で効いていると言う実感など全く感じられない



しかしそれが故にのびのびと自分達のプレイに没頭するエヴァンスの演奏は、結果的に後世に長く語りつづけられる名盤を生み出すこととなる。


アルバムのストーリー性も感じられ、それまでアルバムを通して聴くということをしなかった筆者がアルバムは通して聴くべきだと思い知った一枚でもある。


Bill Evansおおすめの名盤<3>「Undercurrent」(1961)

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Undercurrent

スコットラファロ、ポールモチアンとの黄金トリオを失い、途方にくれながらも新しい可能性を模索する時期が続く1962年以降。


そんな時代の試行錯誤によって生み出されたアンダーカレントはいまなお特にファンの多い名盤だ。


ギタリストに精通した人なら知っているであろう名ギタリスト・ジムホールとのデュオ。


ジムホールとエヴァンスの関係はこの後もデュオやカルテットで続いていくが、このアルバムは終始クールで美しいという表現が似合う演奏が続く。


ジャケットが際立つアルバムとしても有名で、このジャケットのイメージも加わってか全体通してどこか陰影のある雰囲気がこの時期のエヴァンスの内面とリンクしているように感じらるのもおもしろい。

Bill Evansおおすめの名盤<4>「Moon Beams」(1962)

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Moon Beams


全編がバラード集となっているムーンビームス。


スコットラファロを失って以来初となるトリオでの録音が行われた作品だ。


うっとりとする優しく繊細な雰囲気とメランコリックな雰囲気を同時に感じられるようなアルバムで、リバーサイド時代に見られたようなキレッキレの印象とはまた違うよりリリカルでしっとりとしたエヴァンスの個性が際立つ一枚。


エヴァンスのディスコグラフィを追っているとアンダーカレント、ムーンビームスの前後であきらかに一段階段を上がったと言うか、ふっきれたという印象をうける。


それほどまでにエヴァンスにとってスコットラファロの存在やその死は大きかったのだろうし、それでもなお前進んでいこうとするジャズピアニストとしての決意のようなものが感じ取れる時期でもあるのではないだろうか。

Bill Evansおおすめの名盤<5>「The Solo Sessionns, Vol. 1」(1963)

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The Solo Sessionns, Vol. 1


録音は1963年とアルバムのディスコグラフィーとしては中期前半の作品ですが発売されたのはエヴァンスの死後という作品。


エヴァンスほどのピアニストになると膨大な録音の中から死後になってはじめて表に出るものも少なくなく、そこにはファンにむけて純粋に音源を公開する意味合いとビジネスとしてより長くエヴァンスという商品を利用しようという意味合いが絡み合って感じられる。


いずれにせよファンとしては新たな作品が発売されるの嬉しいものだ。


特にこのSolo Sessionnsはまるでプライベートでピアノを思いつくままに弾いているものを録音したかのような自然で飾り気のない演奏


エヴァンス特有のやわらかい音色が思う存分楽しめる作品に仕上がっているように感じる。


聞きこむというよりはそばに寄り添うように、ふとした瞬間にかけていたいアルバムで、そんな聞き手に必要以上に聞き込ませないラフな部分が生前は発売されるアルバムのクオリティに厳しく目を光らせていたというエヴァンスの死後に発売されたことを感じさせる。

Bill Evansおおすめの名盤<6>「Time Remembered」(1963)

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Time Remembered


こちらもエヴァンスの死後に発売されたアルバム。


前半はエヴァンスのソロ、後半はライブアルバム「アット・シェリーズ・マン・ホール」と同じ日の別音源を収録した、まさにファン向けのアルバムといったところ。



このアルバムはその構成からわかるように統一感もなく、エヴァンスの作品としては少し例外的な立ち位置といえるだろうか。


特筆すべきは一曲目の「Danny Boy」


10分を超える長枠。スコットラファロを失い失意のままでいたエヴァンスがスタジオで無理やり弾いていた時期の録音と考えられており、その音色は曲の持つもともとの雰囲気と相まってより哀愁漂う演奏だ。


Danny Boyはアイルランド民謡だが、ジャズのソロピアノで演奏されると実に哀愁漂うバラードに変わるので個人的に大好きなナンバー。


この曲は特にピアニストが好んでソロで弾くイメージが強く、エヴァンス以外にもキースジャレットや日本人だと渋谷毅が「フェイマスメロディーズ」というアルバムのなかで演奏しているものが印象的だ。


ぜひあわせてチェックしてみよう。


www.oishikerya.com


Bill Evansおおすめの名盤<7>「Alone」(1968)

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Alone


筆者がビルエヴァンスというピアニストを好きになるきっかけとなったアルバム。


エヴァンスは生涯を通してソロアルバムをいくつか残しているが、こちらはグラミー賞を獲得するなど名実ともにエヴァンスを代表するソロアルバム。


そもそもジャズピアノでソロというのは今でこそミュージシャンの個性を存分に表せる一分野だが、この当時はまだ質の高いソロピアノ奏者も少なくてジャズピアニストのソロアルバムはほとんど存在しない。


その意味においてはエヴァンスが、もっと言えばこのアローンというアルバムがジャズにおけるソロピアノの可能性を開いた一枚とも言える。


まさにリリカルというエヴァンスの特徴を前面に打ち出した作品で、弾むようでいてやさしく包み込むような音色が聞くものを魅了することは間違いない。


クラシックにも精通していたエヴァンスの気品も感じ取れるサロンミュージックのようだ。


しっかり聞き込めば聞き込むほど味のあるするめアルバムであると同時に、ヒーリングミュージックとしてBGMに流してもじゅうぶんに機能する素晴らしいアルバム。



個人的にはエヴァンスをこれから聞く人にはワルツフォアデビーなどよりもこちらをおすすめしたい。それくらいとっつきやすい演奏だと思う。

Bill Evansおおすめの名盤<8>「I Will Say Goodbye」(1977)

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I Will Say Goodbye

Aloneから時代はちょっととんで1970年代も後半に差し掛かるとエヴァンスにとっては晩年の演奏になってくる。


「I Will Say Goodbye」はエヴァンスの最期は1980年なので、死の3年前。エヴァンス晩年の代表作と言われる一枚だ。


晩年のエヴァンスは長い薬漬けの生活などがたたり身体はボロボロになっていたという。


この辺りから内臓の状態が悪化して指が腫れてしまいミスタッチが増えてくると言われているが、そんなことは感じさせない神秘的な演奏が素晴らしい。


もはや技巧というよりも哲学でピアノをひいているような状態なのか。


この時期の彼の演奏はよく耽美的という言葉で表現されるがその評判通りただただ美しい。


うっとりと、ため息をつきながらついつい聞き入ってしまう一枚。BGMとしてかけていたのにいつの間にか演奏に取り込まれている。そんな経験をさせてもらった特別なアルバムだ。


Bill Evansおおすめの名盤<9>「You Must Believe in Spring」(1977)

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You Must Believe in Spring


「I Will Say Goodbye」に続くエヴァンス後期の代表作。


人によって好みは分かれるが、僕はどちらかというエヴァンスは初期のはつらつとした時代よりも後期の方が好きだ


特に「I Will Say Goodbye」とこのアルバムは自分の中ではリバーサイド4部作をも超越した究極のリリシズムを感じる。


もはや悟りを開いているかのようにも思えるこの時期の作品群は、晩年不幸を立て続けに経験したエヴァンスの苦悩、絶望といったネガティヴな側面と、それでも表現者でいようとしてピアノに向かう希望や祈りのようなものが同居しているように感じられる。


それは I Will Say GoodbyeからYou Must Believe in Springに至るまでの短い時期により強くなっているようにさえ思える。


この時期のエヴァンスは妻と実の兄という最愛の人達を立て続けに失い、己の体調にも異変を感じていた時期。自身の死さえもどこかで覚悟していたのだろうか。

Bill Evansおおすめの名盤<10>「The Paris Concert: Edition One」(1979)

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he Paris Concert: Edition One


死のわずか一年前。もうそこまで迫っている死神の手を振りほどくかのように渾身の演奏をするエヴァンスが垣間見れる一枚。


この時期のエヴァンスの演奏はもうなにかを振り切っているようにも感じる。


当時指はパンパンに腫れ、ミスタッチの連続とも言われていた状況ながら、コンサートということもあってなのかむしろ後期の作品群の中では最もはっちゃけたエヴァンスが見て取れる


ベースはマークジョンソン、ドラムはジョーラバーベラ。どちらもまだまだ若手のミュージシャンで組んだこのトリオがエヴァンスにとって生涯最後のトリオとなる。


二人の才能を信じ、時には煽るかのように演奏をするエヴァンスはきっとこのコンサートを楽しんでいたのだろうと感じられる。


このアルバムはジャズファンの中での地位はなんともいえないポジションになるのだろうが、それでも圧倒的なパワーを持った一枚として、そして、偉大なミュージシャンが死の直前に行った演奏としてぜひジャズなんて聞かないよって人にも聴いてもらいたいアルバムだ。


下世話な言い方たが、あえて好きなCDとしてこの一枚を推せばなんとなく通っぽく聞こえるかもしれない。


ビルエヴァンスを聴け!

とにもかくにもぜひ聴いてほしいエヴァンスのピアノ。


もしお時間のある方は、彼の紡ぎだす音楽を時系列順に聞いていってみてほしい。


エヴァンスというピアニストの魅力の理解を深めるとと同時に、音楽という表現方法の持つ多様な可能性に改めて気づかされるはずだ。


あなたの音楽史に、エヴァンスの名が刻まれることを保証する。


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